日本の映画 製作委員会方式
「永遠の0」製作委員会
・東宝(製作委員会幹事、劇場配給、ビデオグラム、テレビ、インターネット、海外)
・アミューズ(共同幹事、製作プロダクション、主題歌)
→サザンオールスターズが主題歌
・アミューズソフト(ビデオグラム)
・電通(タイアップ獲得)
・ロボット(製作プロダクション)←3DCGの製作
・白組(VFXプロダクション、監督所属)
・阿部秀司事務所・Jストーム(ジャニーズ)
・太田出版(原作版元)・講談社(原作文庫化)
・双葉社・朝日新聞・日経新聞・KDDI
・TokyoFM ・日版 ・Gyao!
・中日新聞 ・西日本新聞
最強のプロモーションチーム!!
お金を出し合って、儲けが出たら色んな割合で配分!!
☆ビジネス例
◆製作
・原作、脚本、監督、キャストなどの選定
・製作委員会の組成、製作費の調達
(ターゲットにフォーカスした広告戦略。若年層ならLINE,Twitterなど)
◆一次利用
・全国の映画館での興行
◆二次利用
・ビデオグラム、テレビ、インターネットでの利用
・海外での利用(日本の戦時を描いたものなのでアジア諸国には難しい、欧米向けに売ろう)
<著作権存続期間>=公表から70年間 ずっと黒字を生み続けるであろう
「永遠の0」は30億円の利益!しかし10年に1度あるかないか程度!
☆ビジネス例(支出)
・総製作費:4億円
・製作委員会で負担(投資)
著作権持分比率=
A社:50%(幹事)/2億円
B社:30%/1.2億円
C社:20%/0.8億円
☆ビジネス例(興行収入)
<収入>
・興行収入(チケット代):12億円
①映画館と配給会社(製作委員会)で分け合う
→200から300の映画館
50% : 50% =配給会社/製作委員会へは6億円(本当は水面下で色んな駆け引きが…)
②配給会社と製作委員会で分け合う
配給にかかった経費(約3億円)→5,6年前までフィルムを1回6本、トラックで運ぶ
→最近はHDDで。(クラウド化まだ)=6000万円
残りの2.4億は広告宣伝費。新聞広告、街頭看板
タイアップ→お願いしてやってもらうなら相手にお金を渡す
配給会社手数料(手残りの約30%)を引く
=製作委員会へは2億円 ←4億円かけて作ったのに赤字!?
☆ビジネス例(二次利用収入)
<収入>
・ビデオグラム(セル・レンタル):1.5億円
・テレビ(地上波・BS・CS):1.2億円 ※CS=WOWOW,スターチャンネル、ファミリー劇場など
・インターネット:0.2億円
・海外:0.3億円
・その他:0.3億円
→製作委員会へ3.5億円
☆ビジネス例(収支)
<支出>
・総製作費:4億円
<収入>
・興行収入:2億円
・二次利用:3.5億円
→→製作委員会の収益は約1.5億円。。。
☆ビジネス例(分配)
<収入>
・利用収益:1.5億円
<支出>
・成功報酬(制作プロダクション):0.2億円 ←製作予算で足が出ることもしばしば。
・幹事会社手数料:0.1億円
=製作委員会の手残りは1.2億円
<分配収益>
A社:0.5億円
B社:0.36億円
C社:0.24億円
☆映画ビジネスの特色
・利用形態も宣伝も複合的=メディアミックス戦略
映像産業だけでは映画は作れない
映画業界だけではヒットは生まれない
・経済的なリスクが高い
製作費が高い
・著作権の在り方が独特
原著作者との関係
権利的なトラブルリスクが高い